南洋の概要
拓務省の監督下にあり、一般行政については拓務大臣の指揮監督を受けた。しかし郵便、司法、関税などの事務については所轄の各大臣の監督を受けた。
南洋群島は国際連盟の委任統治領であるため、南洋庁は日本の諸法令の他に国際連盟理事会が制定した「委任統治条項」にも服する義務があった。
- 委任統治条項の内容
- 地域住民の福祉のための施政を行う義務(第2条)
- 奴隷売買・強制労働の禁止(第3条)
- 土着民に対する酒類供給の禁止(第3条)
- 土着民に対する軍事教練の禁止(第4条)
- 軍事基地設置の禁止(第4条)
- 信仰の自由及び国際連盟加盟国民による聖職者の行動の自由(第5条)
- 毎年、施政年報を国際連盟に提出する義務(第6条)