南洋の農業

 

スペイン・ドイツ統治時代まで、特にこれといった産業はほとんど無かった。ところが日本の統治になり、様々な産業の振興に努めた結果、南洋諸島はかつてな い経済成長を遂げることに成功した。特に南洋興発が興した製糖業は大成功を収め、これによって南洋庁は財政的に自立できるようになった。

農業
南洋興発によるサトウキビ栽培が最も大きな産業であった。当時のサイパン島の植生は現在とは異なり、南大東島のように平地のほとんどがサトウキビ畑で占められていた。その他、パイナップルコーヒー豆の栽培も行われた。また島民は自己消費のためにタロイモなどを栽培していた。
畜産業
牧草がよく繁茂することから、畜産業も盛んであった。ブタは諸島全域で飼育されていたが、ウシはサイパン支庁管内、ヤギはパラオ・トラック・ポナペ各支庁管内で飼育されているなど地域差があった。
漁業
辺り一帯はカツオが一年中生息しているため、日本の漁師がはるばる遠洋漁業をしに来訪してきた。やがて、このカツオを原料とした鰹節の生産が現地で始まり、「南洋節」の名で大いに市場を拡大した。
林業
南洋諸島ではヤシが多く生育しており、胚乳を乾燥させたコプラはこの地域の主要な特産物であり、島民の貴重な収入源になった。その反面、木材に使えるような樹木はほとんどなかった。